藤沢周平 「蝉しぐれ」と、店が長寿企業になるように
海坂藩普請組、牧家の養子文四郎と、隣家小柳家の娘ふく、親友の少し大人びた小和田逸平と体は弱いが秀才の島崎与之助が織りなす淡い恋、友情、藩主の跡取りをめぐる騒動、苛烈な運命に翻弄されながら少年藩士が成長していく姿を、まばゆい光の中で描いています。
清流と木立にかこまれた城下組屋敷、すーっと引き込まれていくような自然、季節、町の描写、色鮮やかにイメージが膨らんできます。
今年のベストに入る本でした。もっと早く読まなかったのを後悔しています。
それとは別に、武家の家系で家を継ぎ残していく厳しさを考えていました。
私の店の創業は大正6年、祖父母が初代で赤羽小学校の正門前に家族経営の文房具店・正文堂を始めました。赤羽小学校に教科書を納入した記録が残っていました。実際の創業はもう少し前になるかもしれません。
父母が二代目で、戦後の活字に飢えていた時代に、読書が好きだった父が書店を本業にしました。本支店5店舗まで拡張した正文堂書店です。
三代目が私で書店をすべて閉めて、建物の管理を含めた不動産業・沼野商事になりました。幾度か業種は変わりつつ、96年の月日が経過しました。
現在は、息子達に四代目を引継いているところです。
目指すは百年・二百年企業です。長寿企業になるように心がけています。
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「06.読書と絵画鑑賞」カテゴリの記事
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