赤羽一番街商店街、江戸・東京関係の古書を扱っている紅谷書店
私は生まれて40数年、正文堂書店で常に本に馴染んだ生活をしてきました。書店をやめてから23年が過ぎましたが、いまだに本に囲まれていると安心しますし、読書が好きです。いつか、本がそばにある仕事をしたいと思っています。
昨今、出版不況とか、電子書籍時代の到来で紙の本が売れなくなるといわれていますが、河出書房新社が、海外の出版社と共同制作した大型本が好調な売れ行きです。
物としての存在感のある本、読者が欲しい本を作れば売れること分かります。
東京都北区赤羽東口、赤羽一番街商店街・シルクロード通りに古書店 紅谷書店があります。
創業は大正の終わり頃、先々代が北区十条、黒松でお馴染みの草月 のそばで始めました。
そして赤羽が再開発を始めた昭和の30年代には、先代が現在の赤羽に移っていました。今は三代目のご主人と奥様が後を継いでいます。ご主人が仕入れと市場での売買を、奥様は店番です。
店頭では、歴史書、江戸・東京関係、昭和60年以降の戦記物・・・を置いています。
映画、テレビで放送された本はよく売れるので、仕入れを頑張っているそうです。
以前はデパートの文化催事に出店をしていましたが、催事自体が減っていますので、古書市場の扱いが増えているようでした。
三代続いている紅谷書店は、明治・大正・昭和の文学・文科系の資料を多く持っています。
趣味物、映画、大衆まんが。落語・演芸では昭和30年~40年の物。明治から戦前にかけての移民の資料などを、じっくりと集めていました。
整理がつき次第、ホームページを立ち上げて販売をするそうです。楽しみにしています。
お二人の誠実で明るい人柄を見て、ぜひ四代、五代と続く店になってほしいと思います。
最近では本を店内に置いている飲食店が増えてきました。
読書専用の喫茶店のアール座読書館 、 お酒が楽しめる古書店・コクテイル書房 、 気流舎 、 ニッカ ブレンダーズ・バー など、本好きには嬉しい個性的な店です。本と珈琲とお酒は相性がいいようです。
本は、手書き活版印刷と変化して、パピルスから紙へと続き、価値のある本はいつまでも残り続けるでしょう。
造本、装丁、本文組の書物の美しさは格別です。
映画史研究家の枝川公一氏が言っていました。
「本は、古書屋に出てはじめて本になる。古書店主が値をつけてはじめて、その本の価値が決まる」。まさにその通りだと思います。
疲れた心を癒し慰め希望が湧いて、読むたびに新しい発見を与えてくれる本は、私にとってとても大切なものです。
東京都北区赤羽 1-23-4
紅谷書店 電話 03-3901-1840
営業時間 午前10時30分~午後8時
火曜日定休
本の買い取りをしています。戦前戦後の古書・専門書・ポスターは歓迎してくれます。
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