湯川豊著「本の中の旅」と、檜兵団 第57旅団115大隊と
年の初めということもあって、正月に本を読んでいると色々なことを思い出します。
亡き父は読書と旅が好きでした。本が読みたくて本屋 ( 正文堂書店 ) を始めたのかもしれません。
またカメラ好きで二眼レフを数台持ち、フイルムは現像までしていました。
母に聞くと、列車で終着駅まで行くなど、休日は毎週のように旅行に出掛けていたようです。
そんなことを思い出しながら、文芸春秋 湯川豊著の「本の中の旅」を読んでいます。
吉田健一、開高健、柳田國男、大岡正平、アーネスト・ヘミングウエイ ・・・旅を愛し、旅をせずにはいられなかった著名な18人が書き残した旅の本をめぐるエッセイです。
吉田健一の「旅と食べもの」の中で、「・・・旅というものは日常生活からの解放であって、それだけに、寂しいものであるので、それを飲んだり食ったりして紛らせている訳なのである・・・」と書いていました。
それにしても、旅好きな人は酒と肴に目が無くて、うわばみのように酔いつぶれるまで飲み続けます。
父は先の戦争で、生存者が2割弱というほぼ全滅した部隊 、檜兵団 第57旅団115大隊に配属されていました。悲惨な戦いからの生還でした。
その戦いで、早稲田実業学校 野球部時代の級友を亡くしました。
戦争について多くを語らなかった父の、旅と酒と本が、心を休める時間だったのでしょう。
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