宮脇昭氏の本「鎮守の森」と「木を植えよ !」を読んでいます
ガーデニング、庭の本を読み、今、木々の集合体、森の本を読んでいます。
宮脇昭氏は、植物生態学者です。土地固有の植生を調べて、木々を国内から東南アジア、南アメリカ、中国( 万里の長城 )、アフリカ大陸など、3,000万本を越す植樹活動を続けています。
新潮文庫「鎮守の森」
日本人の祖先は、森や老大木に対して畏敬の念を抱き、深い森に寺や神社をつくり、祠や地蔵さんを建て、宗教的なたたり意識によって土地本来の森を残し木を守ってきました。
高木、亜高木、低木、下草、土の中のカビ、バクテリア、ダニ類がいる多層群落の森が台風・地震・虫害などに耐えて残っています。「ふるさとの木によるふるさとの森こそ最も強い生命力を有しているといえます。」
阪神淡路大震災の時も神社の森の木 ( カシノキ、シイノキ、ヤブツバキ、モチノキなど ) は一本も倒れていなかったそうで、森は環境の保全機能と災害防止機能を有していて、命を守り文化を守っているのことに気がつきます。
新潮選書「「木を植えよ !」
これまで経済林として堤防やハイウエーに植えられてきたスギ、ヒノキ、マツなどの針葉樹は、生育は比較的は早いのですが、根が浅く倒れやすいことと、根に油分を多く含んでいますので、災害と火事に弱い欠点がありました。
それに比べて生育は遅いのですがシイノキ、タブノキ、カシなどの土地本来の樹種は、洪水、火事などの防災機能を果たしています。
緑の樹木は日影になったり、落ち葉の掃除が大変であっても危機管理能力が高く、人の命と財産を守る大事な役割を果たしていたのです。
宮脇昭氏は、「鎮守の森」を育て、地球をあと千年生かすために果てない夢を実現し続けています。
感動の本です。
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