浮世絵専門美術館・太田記念美術館に「浮世絵 動物園」展を見に
JR原宿駅から表参道のケヤキ並木の日陰を歩いて、一本北側の角にある太田記念美術館に行きました。
午前10時30分の開館に、数分前に到着して一番乗りでした。
「浮世絵 動物園」展は、小さな子供達にも楽しめるように身近で馴染み深い動物を描いた作品を展示しています。
思った通り中学生・高校生の見学者が増えていました。
吉祥の動物といえば、鶴、亀です。月岡芳年の「「東海道名所之内 由比ヶ浜」と歌川豊春の「新版浮絵七福神宝舟湊入」に鶴が、歌川広重の「名所江戸百景 深川萬年橋」に亀が描かれていました。
歌川広重の「名所江戸百景浅草甫酉の町詣」に猫が、「猿と鹿」・「月に兎」は初めて見ました。
思い切ってうちわを買ってしまいました。
十二支の動物全ての様相をそなえた奇妙な動物を歌川芳虎の「家内安全ヲ守十二支之図」もあります。
四季折々の花と鳥を描いた「花鳥画」に歌川広重の「椿に小禽」は暖かさを感じます。
月岡芳年の「月百姿玉兎孫悟空」は、うさぎと孫悟空を、「月百姿金時山の月」は、猿とうさぎの相撲でした。
歌川広重の「紫陽花に翡翠」、「あわび さより 桃」、そして満開の桜の下を王子稲荷に向かって進む嫁入り行列の、晴れにもかかわらず雨が降っている「東部飛鳥山の図 王子道狐のよめ入」を見て、今も続く、東京都北区王子稲荷の狐の嫁入りを思い出しました。
大晦日の夜、狐のお面を付けたり狐の化粧をして着物で正装し、提灯に火をともし、王子装束稲荷神社から王子神社へと闇夜の町を静々と初参りに向かいます。
江戸時代の人々と動物たちとの楽しい関係が浮かび上がってきました。
「浮世絵 動物園」展で子供達の浮世絵ファンが増えるといいですね。
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